「ジゼル」レッスン、第5回(2/3)重要ポイントのまとめ!

「ジゼル」レッスン受講者のみなさま、そして「ジゼル」レッスンに注目してくださっているみなさま、こんにちは。いつも当ブログをご愛読いただきありがとうございます。

先週はナイル川のように長大なブログを書き、ツイッターで「UPしましたー♪」と告知したところ瞬時に5名のフォロワー様を失ってしまうという緊急事態が発生いたしましたが(ほんとです)、今週も懲りないスタイルでまいりたいと思います。

 

2月3日(土)、第5回レッスン。
この日は前回振りを覚えた第2幕、ウィリ達がヒラリオンを追い詰め、ぐるぐると渦に巻き込んだり怒涛のソテ・アラベスクでアタックしたりしながら踊り狂わせ、ついには死の沼へと突き落としてしまう――という場面をさらに練習。
より細かい部分まで磨き、一応の完成形までもっていく、というレッスン内容でした。

このところ、毎回レッスンの最後に通して踊るところを動画撮影し、それを受講者限定で公開するようにしていますが、みなさんそれを熱心に観ては、各自で復習したり次のレッスンに向けての予習に使ってくださっているようなんですね。(驚きの動画再生回数と総再生時間の記録がそれを物語っています(`・ω・´)キリッ)

そのおかげでしょうか。

な、なんですかこの誰も振りを間違えない感じは……!?
覚えていない人とか忘れてしまっている人は(私以外に)いないのですか!?!?

驚愕しました。
でもそれ以上に感激しました。
こんなにもみなさんが熱心に且つ貪欲に取り組んでくださるというのは、それだけこの時間が楽しいと感じてくださっていることの証なのではないかと。
やっぱり最高のレッスンだな……と、あらためて高木綾先生&高橋竜太先生、そして受講者のみなみなさまに感謝いたします。

そのようなわけで、今回も引き続き諸々のステップについてのご指導もあるにはあったのですが、むしろ全体的なタイミングやフォーメーションの精度を上げていくような練習に注力し、最後にドドーン!と通してみる、という練習をしました。

ワタクシ、この最後の通しを撮影した動画をひと足お先に拝見したのですが、、、

こ、これはすごい……!!(゚Д゚ノ)ノ

動きも揃ってるし、フォーメーションもすごく整ってるし、ヒラリオンさんの演技もいいし、彼とウィリ達との絡みのタイミングもバッチリ。

受講者のみなさま、いつものように限定公開動画URLをお送りしますので、ぜひ期待してご覧ください。みなさんも絶対にびっくりすると思います!

(私の個人的なツボは、大斜めのところでヒラリオンさんがミルタの前でパタッと倒れたところの演技と、ラストのところで最後尾の華奢で可愛らしいウィリお二人がヒラリオンを捕まえて“ていっ!”と沼に突き落とすところです)

それにしても。
私自身は踊ってみて初めて意識できたのですが、ウィリの踊りって、怒涛のアラベスク・ソテ合計23回(たぶん)とか、フェッテ・アラベスク12回とか、あるいは以前練習した“象の行進”のアラベスク・タン・ルヴェ往路12回、復路14回などなど、同じステップをただ延々と繰り返す振付がとても多いですよね。

踊ってると、(く、苦しい(×_×)このままではこっちが死んでしまう……って、いやもう死んでる役だけども(×_×))となるのですが、鏡に映る自分たちの姿をちらっと見ると、

うん、恐い。

不気味な風が巻き起こっているみたいな恐ろしさと迫力。
単純なステップを無表情でずーっと繰り返すのって、それだけでめちゃくちゃ恐ろしい雰囲気や迫力を醸せるんですね。

この群舞を振付けた人、天才!(軽薄な言い方ですみません)

そしてこの日の最後に、ここ2回のレッスンのまとめとして竜太先生が話してくださったこちら↓の内容が、また素晴らしかったです:

●第2回・第3回で練習したウィリの群舞は、ふわり、ふわりと人も殺さないような優しい柔らかい踊り。
でも前回と今回レッスンしたところは、ウィリ達がいきなり強くなって、恐くなるシーン。一気に襲いかかり獲物を仕留める感じ
だいたい、動物でもなんでも、甘〜く近寄っておいて一気にパクっといくものであり、ここの場面はそういうイメージと言える。
●だからその落差を見せるのがポイントであり、作品の面白みでもある。
●その落差・違いは、指さし方の強さ、その時の目線の強さ、背中の使い方の強さ、“NO!”のポーズの強さ等で表現できる。
また、輪になって走るところの腕の角度などにも表せる。
だからそういう部分をビシッと強く決めることが大事。
●列をビシッと揃えることも、迫力につながる
●人間はピンチになってその場から逃げたい時、そこに広い空間があったり、一本道がスーッと続いたりしてると、思わず吸い込まれるようにそちらに行ってしまうもの。
例えば輪になるところはそのスポッと空いた空間を、大斜めのところは森の木々がずーっと一直線の道を示すように並んでいる光景をイメージさせる。
それがわかっているとヒラリオンの動線もおのずと定まるし、バレエの構成としてもすごくおもしろいシーンである。

『ジゼル』って、全2幕でバレエとしては短いほうですし、作品の構造も振付もストーリーも比較的シンプルだと思うのですが、じつによくできた作品なのだな……とあらためてハッとさせられます。
無駄がない。だけど、細かく観れば観るほど、いくらでも発見ができそうな作品です。

 

***

 

【ヒラリオンのポイント】
★最初の出のところ
*行く手をいちいち塞がれて……というところは、手元だけで防御のポーズを取らないように。ボディで「うわっ」「危ない!」「こっちもダメか!」というビクッとした様子を見せるように芝居を工夫しよう。
*演技に集中しすぎて、カウントを忘れてはいけない

★スートゥニュで小さな渦巻きに巻き込まれるところ
*各列4人のウィリ達の真ん中に入るべし。
*大きな輪の中へと入っていくところも同じだが、ミルタから「お前は逃げられない」「お前はここではなく、あちらへ行って踊るのです」とマイムで命じられ、「い、いやだ〜〜〜!!」という抵抗の仕草をちゃんと時間を使って見せてから、目的地へと向かうこと。タイミングに遅れないようにと気をつけるあまり、焦ってサッと向かってしまうと、ミルタの命に「はーい♪」と従っているように見えてしまう。
*スートゥニュは、右腕を上に向かって延ばしながらくるりと各渦巻きに巻き上げられるようにして一回転。
このときの腕は、クラシックというよりコンテンポラリーのよう。胸〜左頬を手のひらで撫でるようにして〜天に向かって差し伸ばしていくような感じ。

★フェッテ・アラベスクのところ
フェッテ・アラベスク×2は小さく → グリッサードで助走して…… → カブリオールで大きく

 

【ウィリのポイント】
★小さな渦巻きのところ
*ウィリは本当にタイトな渦巻きを作る。2番目以降の人は先頭の人の後ろに続くというより右肩を入れるような感じで絶対に間をあけずタイトに回る

★大きな輪になるところ
*全員でカウントをぴったり合わせ、周りを見回しながらキレイな円を作るというよりも、自分のスタート位置をまず覚え、そこにさっと行くことが大事。全員がスタートの位置を正確に覚え、常に正確にその位置に移動することが重要。
両腕が90度に曲げていられる大きさで円を作ること。ここでもう手が伸びきっていたり、延ばしても届かないくらいの感じでスタートしてしまうと、もう絶対に挽回はできないし、円は崩壊してしまう。
自分のスタート位置にきちんと到着してから手をつなぎ、回り始めること。
*走り方は絶対に小走り
*そして脚がパラレルになると勢いが制御できず円がふくらんだり遠心力で振り回される原因に。とくに左足を床に着く時にアン・ドゥオールすることを心がけると、円がふくれそうになる時にも踏みとどまれるし、すごくコントロールが利く

フェッテ12回のところ
*普通アカデミックにはフェッテは動脚をドゥヴァン→ア・ラ・スゴンド→デリエールと回して行くが、ここはそうする時間がないのでドゥヴァンは省略しアラスゴンドにいきなり出す
*また、その脚を後ろに回して行くというよりも、軸脚で跳んだあとプリエで着地する時に踵をグッと前に出してアン・ドゥオールすることを意識して。
*このパは跳ぶパではあるけれど、アクセントはプリエの着地のところ。“上に、上に”ではなく、“下へ”の意識プリエをしっかり踏むことを意識することが重要。そうしないと、上、上と飛んでいると、だんだん音より早くなってきてしまう。
プリエは踵まで床にしっかりつけて強く踏み込むことが大事。
*跳んでいる時は、軸脚もつま先までピン!と伸ばす。
*ここの振りは、繰り返していると、だんだん何をやっているかわからなくなってきて混乱してくる人多数。そして混乱すると腕の意識が抜けてくるけれども、逆に腕をきちんと使わないと方向すら見失ってくる。脚が混乱しても、アロンジェ、アロンジェの腕だけは動かし続けるほうが、踊り続けられる。

★フェッテの12回目はぐーっとプリエを踏んで、アラベスク・アロンジェのポーズをしっかり見せてから、大斜めの自分の位置にサッと入る。位置に走っていく時のアームスはすごく低めでドゥミ・スゴンドに。

★大斜めのところ
*振り返りのところのNO!の手は、強さとシャープさは必要だけど、手を捨てるようなぶっきらぼうな感じになってはいけない。肘を脇腹に近づけたところから、手のひらで空気を押すようにNOと出す
*カノンで両腕を前のアロンジェにするところ。この振り返りの時にすごく列が歪みやすい。後ろのタンデュにしている右足を、左足の後ろにおさめて5番ポジションにしっかり締めるようにしてから左足を前に出す。つまり、ほぼ1点上で軸脚の交代をするような感じにするとずれにくい。
*ラストの振り向きは、3つの音のうち
1つめの音で息を吸ってアームスを持ち上げ、
2つめの音で振り向き、
3つめ(最後)の音でウィリポーズ!