「ジゼル」レッスン、第2回(1/13)重要ポイントのまとめ!

名作バレエ『ジゼル』のハイライトシーンを学び、踊り、演じてみる定期講習会「ジゼル」レッスン~名場面の踊りと演技を学ぶ~、第2回の1月13日(土)は第2幕序盤、ウィリ達の登場からの群舞(ドゥ・ウィリのヴァリエーションが始まるあたりまで)を練習しました!

群舞とはとにかく、まず振りを覚え、タイミングを覚え、フォーメーションを覚え、動くたびに変わる自分の立ち位置を覚え、他のダンサーとの並びを常に意識し、お互いの呼吸を感じ合い……と、つまりひと言でいえば非常に難しかったです。

何がいちばん難しかったのか。これは人によって違うとは思いますが、私個人的には、“自分の立ち位置を覚えること”がとても難しく感じました。もちろん床にはビニールテープの目印(いわゆる「バミリ」)が貼ってあるのですが、じゃあその目印の位置に立てばいいかと言うと、多くの場合がそうじゃない。

「その、白いテープと白いテープの間、1/3くらいの位置で列を揃えて~」
「白いテープと赤いテープの間、つまりリノリウム1枚の1/4くらいのところに立って~」

・・・。

び、微妙すぎやしませんか先生(涙)。

しかし、「コール・ド・バレエ(群舞)って本当に難しいし大変なんですけど、全員の踊りがぴったり揃った時の気持ちよさといったら! もう、すっごく楽しいんですよー♪」と、東京バレエ団時代の思い出を交え、笑顔キラキラで話す高木綾先生。

「ソロももちろん楽しいけど、もしかすると群舞のほうがおもしろいかもしれない。とくに女性の群舞は動きが繊細だから」と感慨深げに語る高橋竜太先生。

2時間のレッスンを終える頃には、私も含め受講者のみなさんが、この先生方の言葉の意味に、確かに触れることができたのではないでしょうか。

群舞はとても踊りがいがあって、こだわりがいがあって、難しいからこその楽しさと興奮があります。そして振付の一つひとつがやっぱりすごく美しくて、随所にうっとりするようなポール・ド・ブラが出てくるのも嬉しかったし、何よりも、終わった後に「ふぅ~!」とみんなで息をついて、拍手し合えた時の気持ち。これもまたバレエの素敵なところだなと、しみじみしました。

そしてあらためて、プロのコール・ド・バレエの凄さというものを思い知った2時間でした。。。

 

【第2回レッスンのポイント】

《群舞の心得》
その1:体は振付を踊りつつ、目は常に周りのダンサーの動きをウォッチ
*群舞はとにかく神経を遣う。例えばパ・ド・ブーレで移動しながらも目は前の人の左脚をずっと見て一瞬もラインが乱れないようにしたり、アラベスクやアロンジェのポーズを作りながらも目は前の人がどこに脚を出すかを見ていなくてはいけない。
*それなのに、音にも絶対に遅れてはいけないのがまた難しい。前の人の動きを見て、それに自分の動きを合わせようとすると、どうしても微妙に音に遅れてしまいがち。
“見てから動く”のではなく、“動きながら見る”ことが大切。

その2:己を滅し、他者との調和をひたすらに目指す。これぞ群舞の美学なり
ダンサーというものは、長年かけて自分の個性を探し求め、自分ならではの踊り・表現を確立するためにもがき、必死に努力する。
しかしいざ群舞を踊るとなると、一生懸命磨いてきたはずの個性を徹底的に消し去らなくてはいけない
それが群舞の苦しさであり、魅力でもある。

《今回の場面のポイント》
Point 1:ウィリの基本姿勢
アームスは両手のひらを上に向け、手首をみぞおちの前あたりでクロスさせる。
*胸のあたりまで手が上がってこないように注意。
抱くことが叶わなかった赤ちゃんを手の上に載せているようなつもりで(悲)、クロスした腕をぐっと下ろしておく。
*ほかのポーズをする場合も、アームスは基本的にはあまり高く上げず、肩より低い位置でポジションを作ることが多い
上体はやや前傾させる。腰~背中~首の後ろ~後頭部にかけてスーッと斜めのラインを作る感じで。
*この時、耳の後ろをスーッと長く上へ引き上げること。
*頭頂部がツーッと上から引っ張られているようなイメージで、何者かに操られて動く精霊たちの恐~い雰囲気を出す。

Point 2:ペアで手をつなぐ時の約束事
★二人組になって手をつなぐ時は、必ずどちらかが相手の手を下から受ける“サポート側”になり、もう一人が上から手を重ねること。
手と手を立てた状態で合わせたり、相手の指をつまんだり握ったりするのはNG!

Point 3:アラベスクでグラグラしない!
★二人組で、(コントゥルタン→アラベスク・プリエ→5番プリエ→パ・ド・ブーレ・トゥール1回転半)×3回+(コントゥルタン→アラベスク・プリエでポーズ12カウント)のパート。
ここはカウントをきちんと取りながら、パからパへの移行を意外と速く行わなくてはいけない。
そのため、アラベスクがすごくグラグラしがち(特に12カウントキープするところ)。
安定させるためのポイントは、
*アラベスク・プリエは、軸脚をしっかり踏み込むこと!
*アラベスクでキープは、たとえ周りの人がぐらつこうとも、つられてはいけない!
とにかく己を強く持つべし!

Ω群舞の豆知識Ω
★コール・ドの並び順は、背の高い人が前になることが多い。なぜならそのほうが後ろの人が前の人とラインを合わせやすいから。

「ジゼル」レッスン、第1回(1/6)で学んだ重要ポイントのまとめ!

名作バレエ『ジゼル』のハイライトシーンを学び、踊り、演じてみる定期講習会「ジゼル」レッスン~名場面の踊りと演技を学ぶ~が、いよいよ開講しました!

1月6日に行われた第1回目のレッスンでは、
●女性は《第1幕よりジゼルのヴァリエーション》
●男性は《第2幕よりアルブレヒトのヴァリエーション》
を練習。
初回にしていきなり主役の踊り。しかもヴァリエーションを1曲ずつまるごと学びました……!

私も一受講者としてレッスンに参戦しましたが、お正月休み明けだったこともあり(と休みのせいにしてみる)、禁断の前腿とか外腿とかふくらはぎとかばかりが筋肉痛に。
しかし新たな年の幕開けに、素敵な振付をめいっぱい踊り、みんなで気持ちのよい汗をかくことができて、素晴らしい開講初日となりました。

この第1幕ジゼルのVaも第2幕アルブレヒトのVaも非常に有名で、みなさん何となく振付に見覚えはあったのかもしれません。しかしポーズとポーズの間には細々とした”つなぎのパ”がたくさんあり(コントゥルタンとかバッチュ×2とかシャッセとかパ・ド・ブレとか)、なかにはすごく似てるけど微妙に違うトリッキーな足さばき(1回目のバッチュは前・前だけど、2回目は後ろ・前、みたいな)もあって、これがなかなか紛らわしかったんですね。にも関わらず、受講者のみなさんが混乱する様子もなくつるつるっと振りを覚えてしまったのが、とても印象に残りました。

それにしても、講師の高木綾さん、髙橋竜太さんのご指導は本当に内容が濃厚で、2時間のレッスン中、学ぶべきこと・学んだら絶対に忘れたくないことがものすごくたくさんあります。

教わったことを確実に身に着けていくために、これから毎レッスン終了後に、とくに重要だった点や新鮮な気付きのあった点をこちらのブログに掲載していきたいと思います。

【第1回レッスンのポイント】

Point 1:アームス(腕)で何を表現するのか?
★『ジゼル』という作品では、アームスの動きがたくさんのセリフや感情を語っている
*例えばジゼルのVaのプレパレーションだけでも……
・お母さんに向かって両手を合わせ、「ね?踊ってもいいでしょう?」
・アルブレヒトを見て胸にふと手を当てるだけの仕草で、彼への「好き」を伝えている
*またアルブレヒトのVaで、腕を深くクロスしながらアン・オーに上げていく仕草は涙を拭う様子を表している 等々。
アームスと顔・視線との距離で、その人物の“位”が表せる
*顔や視線から遠いところで手を使うと、高貴な雰囲気や威厳が出る。
*逆に、手の動きに添わせていくようなイメージで顔や視線をつけてみると、村娘らしい親しみやすさが出てくる。

Point 2:テクニック安定のコツは“アン・ドゥオール”と“背中”
★この踊りでは、軸脚ポアント(ドゥミ・ポワント)で動脚をバッチュしたり、ランベルセやアティテュード・トゥールなどで回った後に着地したりする瞬間が、非常にぐらつきやすい。
でも、どの人も軸脚のアン・ドゥオールをしっかり意識できている時ほど、テクニックの成功率が高く、安定して立ったり着地したりできている
大切なのは、軸脚のことをきちんと気にかけているかどうか。
軸脚のアン・ドゥオールを1回1回ていねいに作りながら、一つひとつのステップを積み重ねていくこと。
逆にテクニックがうまくいかなかったり、着地がぐらついたりした時は、「ちゃんとアン・ドゥオールしてたかな?」と自分の動きを見直すべし。
★もうひとつのカギは背中
背中を張って使えている時は、ぐらぐらもしないし、余裕のある動きができていることが多い。
バランスがうまく取れない時こそ、背中をはっきりと意識するべし。

Point 3: 第1幕ジゼルのVaは、体を引き上げ明るく踊る!
★ジゼルは心臓の弱い女の子ではあるけれど、第1幕のヴァリエーションはあくまでも明るく表現すること!
大好きな踊りを踊れる楽しさ、大好きな彼がいる嬉しさを込めて、ステップごとにどんどん体を引き上げていくイメージで。
たとえプリエをする動きでも、上体はもっと上、もっと上、の意識で。
その明るさをしっかり見せてこそ、第1幕終盤から第2幕にかけての悲劇が際立ってくる。
『ジゼル』という作品は、“明”と“暗”のコントラストがとても大事。